聖火リレー、予定通りは島根県だけ 中国地方、13日の山口県から開始 |
聖火リレー、予定通りは島根県だけ 中国地方、13日の山口県から開始
▽公道中止/無観客セレモニー/距離短縮
東京五輪の聖火リレーが13日、中国地方で始まる。新型コロナウイルスの急拡大が各県の計画を直撃。
広島、岡山両県と山口県の大半で公道開催は中止されるなど大幅縮小が決まった。
参加を予定した著名人の辞退も広がる。五輪の機運醸成を狙ったリレーに強い逆風が続く。
一方、一時中止を検討した島根県は、15、16日に予定通り14市町村を巡る。
中国地方のトップを切って聖火が入る山口県。13日は岩国、柳井など7市の公道を巡る予定だったが、すべて取りやめる。代わりに同日、山口市の中央公園で無観客のセレモニーを開き、代表のランナーが聖火皿に点火する。
下関市で14日に予定されていたリレーも中止する。
12市町をリレーで巡る予定だった広島県は、広島、福山市での無観客の点火セレモニーのみとなる。
17日に平和記念公園(広島市中区)、18日に福山市総合体育館で開催。
任意参加のランナーがトーチにともした聖火を聖火皿につなぐ。会場内をリレーするか、走らず次のランナーに火を引き継ぐ「トーチキス」の2案を軸に調整が進む。
岡山県は12日、12市町の公道でのリレー中止を正式に発表した。初日の19日に岡山城の下の段(岡山市北区)、20日は津山市中央公園グラウンドで無観客の式典を開く。
21、22日に予定の鳥取県ではコースの距離を31・2キロから約17キロとほぼ半減。観客は原則、事前申し込みの定員制とする。
一方、一時中止を検討した島根県は、15、16日に予定通り14市町村を巡る。イベントの参加人数を絞るなど感染対策を徹底する。
コロナ禍で地域に暗いムードが続く中、聖火リレーを心待ちにしてきた人は多かった。しかし感染再拡大で状況は一変。聖火が通過する自治体は、感染対策と機運醸成の両立に苦慮している。
<東京五輪の聖火リレー>
郷土ゆかりの著名人やスポーツ選手、市民が参加し、全国47都道府県で実施する予定。新型コロナウイルス禍で1年延期された。3月25日に福島県をスタートし、7月23日に東京都でゴールする。今春以降の感染急拡大に伴い、公道でのリレー中止や縮小が全国で相次ぐ。
中国新聞社